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はじめに

1982年、国際捕鯨委員会(IWC)は科学的根拠もなく、資源の豊富なミンククジラを含めて、すべての鯨の商業捕鯨を禁止するモラトリアム(一時停止)を採択しました。しかしミンククジラなどの多くの鯨種は資源状況が健全であり、このモラトリアムは不当であることを科学的に実証するため、当社は、日本政府の許可のもと、(財)日本鯨類研究所と協力して、1987年から南極海で、また1994年からは北西太平洋で、鯨類捕獲調査ならびに鯨類目視調査を実施しています。


調査母船 日新丸

こうした調査で捕獲された鯨は、100項目以上のデータを採取した後、調査副産物の有効利用を義務付けている国際捕鯨取締条約に従って、厳重な品質管理の下で冷凍加工され、国内で販売されます。そして、販売による収益金は、翌年の調査費用に充当されています。

日本は国土の70%が山林で占められている食料資源小国ですが、四方を海に囲まれた特徴を生かし、古来から鯨を含む海の幸を動物タンパクとして利用してきました。


目視採集船 勇新丸

潮の吹き方から慎重な鯨類判定手順に従って、鯨を見分けて捕獲し、それを無駄なく加工して、内臓も余すことなく利用する捕鯨の伝統と技術は、現在も調査捕鯨という形で受け継がれています。

私達が現在行なっている調査捕鯨は、国際捕鯨取締条約で認められた合法的な捕鯨であり、その調査結果は、IWCの科学委員会に提出され高い評価を受けています。

私たちが再開をめざしている商業捕鯨は、かつて欧米を中心に、鯨から油だけを採って捨てていた捕鯨とは違い、肉、皮、内臓など全てを無駄なく利用する、いわば地球環境にやさしい捕鯨です。

私たちは一日も早い持続的捕鯨の再開を念じつつ、安全、安心かつ高タンパク低カロリーの美味しい鯨を皆様に食べていただけるよう日夜努力しています。